カンボジアで開催された「アジア デザイン・アート展2018」でExcellent Awardを受賞!

カンボジアのプノンペンで9月19日(水)~21(金)に開催された「Exhibition Design Art of Asian Regionality and Climate in Phnom Penh 2018(アジア デザイン・アート展2018)」に参加しました!

 

作品は現地で制作するため、開催3日前の9月16日(日)に渡航することにしました。土の持ち込みはNGなので、盆栽の土をすべて取り除いた状態で成田空港の植物検疫所へ。検査証明書を無事ゲットし、いざプノンペンへ!

 

6時間のフライトでプノンペンに到着。気温は30度。東南アジア独特の強い日差しと蒸し暑さが体にまとわりつきます。プノンペンは首都とはいえ、まだ発展途上の都市なので、アジア特有の雑多な雰囲気が所々に残っています。

 

熱心な仏教国であるカンボジアでは、市内にたくさんの寺院が建ち、中には仏像が所々に安置されています。僧侶や市民の人々が熱心に手を合わせる姿をしばし見かけます。インテリアショップにもデザインされた仏像がたくさん並び、生活に根付いていることがわかります。

 

またプノンペンには、カンボジアの悲しい歴史を今に伝える施設が各所に残っています。市内にある「トゥール・スレン虐殺犯罪博物館」。今から40年前、クメール・ルージュにより大量殺戮が行われ、カンボジア国民の3分の1にもなる200万人が殺されました。この「トゥール・スレン虐殺犯罪博物館」は元々は高校の校舎で、当時は「S21」と呼ばれ、クメール・ルージュの尋問・拷問施設だったそうです。

 

1畳くらいの狭い部屋に閉じ込められ、ベッドに鎖で繋がれて死ぬまで拷問を受けたそうです。床には血痕が生々しく残っていました。2年9か月の間に約2万人がこの施設に収容され、生還できたのは8人のみだったそうです。

 

この「トゥール・スレン虐殺犯罪博物館」に収容された人が行きつく場所が「チュンエク」という場所です。トゥクトゥクで30分走ったプノンペンの郊外にあり、通称「キリング・フィールド」と呼ばれる処刑場です。この地で2万人が残虐な方法で処刑され、そのまま穴に放り投げられたと言います。今でも梅雨の時期になると、穴の底から衣服や骨が見えるそうです。

 

この「キリング・フィールド」で最も印象に残ったのが2本の大木です。一つは「マジック・ツリー」と呼ばれる菩提樹です。殺戮の時の叫び声を消すために、このマジックツリーの木にスピーカーをぶら下げ、24時間、大音量で音楽を流していたそうです。

 

もう一つが「キリング・ツリー」と呼ばれる木です。この木はその名の通り殺戮に使われた木で、赤ちゃんの頭をこの木に打ちつけて殺したそうです。木には大量の血や脳みそが付いていたそうです。

 

こうした無慈悲な殺戮の歴史に大きなショックを受けましたが、「キリング・ツリー」のように植物自体が殺戮の道具に使われていたのはとてもショックでした。熱心な仏教国であるカンボジアの地で、こうした悲しい歴史の鎮魂の意味も込めて「仏像盆栽」を制作したいと思いました。

 

「仏像盆栽」を制作するにあたり、まずは「土」探しです。毎回、異国の地で「土」を探して買うのは意外に大変なことです。市内を歩き回って花屋を見つけるも土は置いておらず・・・。園芸店に入っても土はないと言われ・・・。

 

3時間くらい町中を歩き回り、1軒の花屋で土を売っているというお店情報をゲット。資材屋でついに念願の土を手にいれ、トゥクトゥクに乗せてホテルに戻ります。

 

ホテルのベランダで「仏像盆栽」の制作開始です。今回は、近くのマーケットでカンボジアの仏像も購入し、それらでも制作することにしました。カンボジアの土は日本の土と違って粘土質なので、制作がいつもより一苦労でした。しかし、広いベランダでの制作はとても気持ち良く、2日間籠っての制作でしたが、最高に楽しかったです!

 

展示会場となる王立プノンペン大学。こちらで「Exhibition Design Art of Asian Regionality and Climate in Phnom Penh 2018(アジア デザイン・アート展2018)」が3日間開催されます。

 

今回の展示会には、日本だけでなく、タイやベトナム、カンボジア、台湾、香港などアジア各国から100人のアーティストが「アジア×アート」をテーマにさまざまな作品を展示しました。

 

 

「仏像盆栽」は今回、6品展示しました。

 

「真柏」と「ムレスズメ」の仏像盆栽。日本庭園をイメージして、銀の化粧砂を使いました。

 

こちらは「カエデ」と「真柏」の仏像盆栽。

 

こちらはプノンペンで購入したカンボジアの仏像を使った「仏像盆栽」。「アケビ」と「五葉松」です。

 

今回は展示の他に「盆栽ワークショップ」を開催しました。日本から小さい黒松を持ってきたので、それを使ってミニ盆栽を作ります。みんな盆栽作りは初めてなので、作り方の説明を熱心に聞いてたくさんの質問が飛び交いました。

 

制作中はみんなとても真剣です。「仏像盆栽」の苔や砂のデザインを参考に、それぞれが日本庭園をイメージして作ります。完成作はそれぞれ個性が出て、とても綺麗な盆栽が出来上がりました。

 

3日間の展示を終え、「仏像盆栽」の作品は来場者の投票で決まる「Excellent Award」を受賞しました!今回の展示会のためにプノンペンで過ごした1週間の体験は、海外で作品制作をする上での良い経験となりました。再びカンボジアで盆栽の魅力を伝えるために展示会をしたいと思いました。(開催中、僧侶の人が熱心にスマホで「仏像盆栽」を撮影していました)

 

こちらがカンボジアの国営テレビが展示会の様子をニュースで伝えた映像です。